線形代数

線形独立なベクトルの性質

あるベクトル\(\vec{x}\)がベクトルの組
\[
\left\{\vec{a}_1, \vec{a}_2, \cdots, \vec{a}_n \right\}
\]の線形結合で表されたとする。
このとき、ベクトルの組
\[
\left\{\vec{a}_1, \vec{a}_2, \cdots, \vec{a}_n \right\}
\]
が線形独立であれば、\(\vec{x}\)の線形結合の表し方は一意に定まる事を示せ。

ベクトル\(\vec{x}\)が仮に2種類の表し方が存在したとする。すなわち、
\[
\vec{x} = \sum_{i = 1}^{n} \alpha_i \vec{a}_i = \sum_{i = 1}^{n} \beta_i \vec{a}_i
\]
が成り立つとする。この時、
\[
\sum_{i = 1}^{n} (\alpha_i – \beta_i) \vec{a}_i = \vec{0}
\]
が成立する。ここで、ベクトルの組\(\vec{a}_1, \vec{a}_2, \cdots, \vec{a}_n\)は線形独立なので
\[
\alpha_i = \beta_i
\]
が成り立ち、一意的に定まる事が示された。