集合・位相

位相空間上の連続関数

$X$ を位相空間とし、$X$ で定義された実数値連続関数全体を $C(X)$ で表す。
$f, g \in C(X)$ に対して、実数値関数 $f + g: X \to \mathbb{R}$ を
\begin{align}
(f + g)(x) &= f(x) + g(x)\ (x \in X)
\end{align}
で定めると、$f + g \in C(X)$ であることを示せ。

$\forall a \in X$ に対して、$U$ を $(f + g)(a)$ の近傍とする。
このとき、$\exists \epsilon > 0, B((f + g)(a); \epsilon) \subset U$ となる。

さらに、
\begin{align}
O_1 &= f^{-1}\left(B(f(a);\frac{\epsilon}{2}\right)
\end{align}
と置くと、$f$ は $a$ で連続であるので、$O_1$ は $a$ を含む $X$ の開集合であることが分かる。

同様に
\begin{align}
O_2 &= g^{-1}\left(B(g(a);\frac{\epsilon}{2}\right)
\end{align}
とおくと、$O_2$ は $a$ を含む $X$ の開集合であることが分かる。

ここで、$x \in O_1 \cap O_2$ とすると
\begin{align}
|(f + g)(x) – (f + g)(a)| &= |f(x) + g(x) – f(a) – g(a)| \\
&= |(f(x) – f(a)) + (g(x) – g(a))| \\
&\le |f(x) – f(a)| + |g(x) – g(a)| \\
&< \frac{\epsilon}{2} + \frac{\epsilon}{2} \\
&= \epsilon
\end{align}
が成り立つ。すなわち $x \in (f + g)^{-1}(B((f + g)(a);\epsilon)$ が成り立つ。

従って
\begin{align}
O_1 \cap O_2 \subset (f + g)^{-1}(B((f + g)(a);\epsilon) \subset (f + g)^{-1}(U)
\end{align}
が成り立つ。つまり
\begin{align}
O_1 \cap O_2 \subset (f + g)^{-1}(U)
\end{align}
が成り立つ。ここで、$O_1 \cap O_2$ は $a$ を含む $X$ の開集合であるので、 $(f + g)^{-1}(U)$ は $a$ の近傍となる。

従って、$f + g$ は $a$ で連続となる。すなわち、$f + g \in C(X)$ が成り立つ。