解析学(微分積分)

3次元図形の2次モーメントの計算

xyz空間内の図形Vに対して、その重心の座標を(x0,y0,z0)とするとき
V{(xx0)2+(yy0)2+(zz0)2}dxdydz/{3×(Vの体積)1+23}
を標準化された2次モーメントという。このとき、次の図形の各々について、標準化された2次モーメントを求めよ。

(1) 立方体

(2) 球

(3) 正八面体

(1) 立方体の重心は明らかに立方体の中心なので、立方体の中心を座標の原点にとる。すなわち(x0,y0,z0)=(0,0,0)とする。一辺の長さがlの立方体を考え、下の領域を考えるVとする。
l2xl2l2yl2l2yl2
このとき、2次モーメントMは、直方体の体積がl3である事に注意して
M=(x2+y2+z2)dxdydz/(3l5)=3x2dxdydz/(3l5)=[13]l2l2[y]l2l2[z]l2l2=112
と求まる。

(2) 球の重心は明らかに球の中心であるので、球の中心を原点にとり、極座標で計算を行う。半径lの球を考えた時、その体積は43πr3に注意して、2次モーメントM
M=(x2+y2+z2)dxdydz/(3(43πl3)53)=0rr2r2dr0πsinθdθ02πdϕ/(3(43πl3)53)=[15r5]0r[cosθ]0π[ϕ]02π/(3(43πl3)53)=15(34π)23
と求まる。

(3) 正八面体の重心は明らかに正八面体の中心であるので、正八面体の中心を原点にとる。一辺の長さがlの正八面体を考え、正八面体の中心を通る面で正八面体の断面が一辺の長さがlの正方形となる面にxy平面をとり、その正八面体の断面の正方形の各頂点が±l2,0,0),(0,±l2,0)となるようにx軸とy軸をとる。

xx,yy,zzの入れ替えに対して被積分関数も積分領域も対称なので、x0,y0,z0において計算し、8倍すれば良い。

また、xy平面における積分領域は0xl2,0yl2xであり、zに関しては、正八面体のこの領域での方程式がx+y+z=l2となることから、0zl2xyとなる。

従って、求めるべき2次モーメントMは、正六面体の体積がv=23l3となることに注意して
M=80l2dx0l2xdy0l2xydz(x2+y2+z2)/(3v53)=80l2dx0l2xdy{(x2+y2)(l2xy)+13(l2xy)3}/(3v53)=80l2dx0l2xdy{43y3+2(l2x)y2(x2+(l2x)2)y     +(l2x)(x2+13(l2x)2)}/(3v53)=80l2dx{23(l2x)422l(l2x)3+l24(l2x)2}/(3v53)=8{2315(l2)5l42(l2)4+l212(l2)3}/(3v53)=120(92)13
と求まる。

計算の際に
x2=(l2x)22l(l2x)+l22
という風にl2xでまとめると計算が見通し良くなる。

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