解析学(微分積分)

2階線形微分方程式

次の微分方程式を解きなさい。
d2ydx2+4y=sin2x

まず、
d2ydx2+4y=0
の2つの独立な解が
f(x)=cos2xg(x)=sin2x
であることに注意して、定数変化法を用いて、与えられた微分方程式の解を求める。すなわち
y=u(x)f(x)+v(x)g(x)
として、u(x),v(x)を求める。yを一回微分して
y=u(x)f(x)+u(x)f(x)+v(x)g(x)+v(x)g(x)
が得られるが、ここで付加的な条件として
u(x)f(x)+v(x)g(x)=0
を課すことにする。(u(x),v(x)の2階微分が出てこないようにするため。)この時、yの2階微分は
y=u(x)f(x)+u(x)f(x)+v(x)g(x)+v(x)g(x)
となり、これを解くべき微分方程式に代入すると
u(x)f(x)+u(x)f(x)+v(x)g(x)+v(x)g(x)+4(u(x)f(x)+v(x)g(x))=sin2xu(x)f(x)+v(x)g(x)=sin2x
が得られる。
この式と、先に課した付加的条件
u(x)f(x)+v(x)g(x)=0
を連立させることによって
u(x)=g(x)sin2xW(x)v(x)=f(x)sin2xW(x)
が得られる。ここに、W(x)はWronskianと呼ばれ
W(x)=f(x)g(x)f(x)g(x)
で定義される。今、W(x)
W(x)=cos2x2cos2x+2sin2xcos2x=2
である。この時、u(x),v(x)は解析的に求めることが出来て
u(x)=12sin22xdx=14(1cos4x)dx=14x+116sin2x+C1

v(x)=12sin2xcos2xdx=14sin4xdx=116cos4x+C2
となる。ここにC1,C2は積分定数である。

したがって、求める微分方程式の解は
y=(14x+116sin4x+C1)cos2x+(116cos4x+C2)sin2x=(14x+C1)cos2x+(116+C2)sin2x
と求まる。ここにC1,C2は任意の定数である。

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