集合・位相

カントールの定理

$X$ を空でない集合としたとき
$X$ から $2^X$ への全射は存在しないことを示せ。

背理法で示す。
すなわち、$g:X \to 2^X$ が全射であると仮定する。

ここで、$B \in 2^X$ を
\begin{align}
B &= \{x \in X| x \notin g(x)\}
\end{align}
と定義する。

いま、$g$ は全射であるので、$\exists x \in X, g(x) = B$ となる。

もしも、$x \notin B$ とすると、$B$ の定義より $x \in g(x)$ であり、$g(x) = B$ であることより、$x \in B$ となり矛盾する。

さらに、$x \in B$ とすると、同様に $B$ の定義より $x \notin g(x) = B$ となり、矛盾する。

どちらの場合も矛盾が生じる。

従って、$X$ から $2^X$ への全射は存在しない。