微分幾何

実直線束

接空間 $TS^1$ が $S^1 \times \mathbb{R}$ であることを示せ。

$S^1 = \{(\cos\theta, \sin\theta)|0 \le \theta 2 \pi\}$ の開被覆として
\begin{align}
U_1 &= \{(\cos\theta, \sin\theta)| 0 < \theta < 3 \pi/2\} \\
U_2 &= \{(\cos\theta, \sin\theta)| \pi < \theta < 5 \pi/2\}
\end{align}
を考える。実際に、$S^1 = U_1 \cup U_2$ となり、$U_1, U_2$ は $S^1$ の開被覆である。

$U_i$ の座標を $\theta_i$ と書くことにすると、$U_1 \cap U_2$ の領域での座標変換は $\theta_1 = \theta_2$ または $\theta_1 = \theta_2 – 2 \pi$ となる。

いずれの場合にも、
\begin{align}
\frac{\partial}{\partial \theta_1} &= \frac{\partial}{\partial \theta_2}
\end{align}
であるので、変換関数は 1 であり、自明であることが分かる。

すなわち
\begin{align}
TS^1 &= S^1 \times \mathbb{R}
\end{align}
が言える。