$X, Y$ を整列集合とする。$A \subset X$ を
\begin{align}
A &= \{x \in X|\exists y \in Y, X\langle x \rangle \cong Y\langle y \rangle\}
\end{align}
とする。 このとき、$\forall x \in A$ について
\begin{align}
X \langle x \rangle \cong Y \langle y \rangle
\end{align}
となる $y \in Y$ が一意的に存在し、対応 $x \mapsto y$ によって定まる写像
\begin{align}
f: A \to Y
\end{align}
は順序を保つ単射であることを示せ。
$\forall x \in A$ とするとき、$y, y’ \in Y$ について
\begin{align}
X \langle x \langle &\cong Y \langle y \rangle \\
X \langle x \langle &\cong Y \langle y’ \rangle \\
\end{align}
とすると
\begin{align}
Y \langle y \langle \cong Y \langle y’ \rangle \\
\end{align}
となるので、$y = y’$ が得られる。従って、$x \in A$ に対して一意的に $y \in Y$ が定まることが分かる。
次に、写像 $f: x \mapsto y$ が順序を保つ単射であることを示す。
それには、$x_1, x_2 \in A$ について
\begin{align}
x_1 < x_2 \Rightarrow f(x_1) < f(x_2)
\end{align}
が成り立つことを示せば良い。
先ず
\begin{align}
X \langle x_2 \rangle \cong Y \langle f(x_2)\rangle
\end{align}
であるので、ある順序同型写像 $g: X\langle x_2 \rangle \to Y \langle f(x_2)\rangle$ が存在する。
さらに、この写像 $g$ は順序同型写像であるので $g: X\langle x_2 \rangle \to Y \langle g(x_2) \rangle$ となり、
\begin{align}
\langle f(x_2) \rangle \cong Y \langle g(x_2) \rangle
\end{align}
が言えて、$f(x_2) = g(x_2)$ が分かる。
また、$x_1 < x_2$ のとき $g(x_1) < g(x_2)$ も言える。
さらに
\begin{align}
g(X\langle x_1 \rangle) &= g((X\langle x_2 \rangle)\langle x_1 \rangle) \\
&= (Y\langle f(x_2)\rangle)\langle g(x_1) \rangle \\
&= (Y\langle g(x_2)\rangle)\langle g(x_1) \rangle \\
&= Y\langle g(x_1)\rangle
\end{align}
が導かれる。
すなわち
\begin{align}
X\langle x_1 \rangle \cong Y\langle g(x_1)\rangle \cong Y \langle f(x_1)\rangle
\end{align}
より、$g(x_1) = f(x_1)$ が得られる。
従って
\begin{align}
f(x_1) = g(x_1) < g(x_2) = f(x_2)
\end{align}
が導かれ、題意が示される。