代数学 クラインの4元群 admin 2023年11月6日 4次対称群 S4 の部分集合 V を V={(1),(1 2)∘(3 4),(1 3)∘(2 4),(1 4)∘(2 3)} とする。 このとき、V は置換の合成を演算として群になることを示せ。 この S4 の部分群 V をクラインの4元群という。 先ず単位元は (1) であり、(1)∈V より、V の中に存在する。 また、V の各元の逆元は、その元自身であるために、やはり、全ての元の逆元も V の中に存在する。 以下、簡単のために V の各元に名前をつけておく。 (1)=e(1 2)∘(3 4)=c1(1 3)∘(2 4)=c2(1 4)∘(2 3)=c3 とする。 このとき、単純な計算により c1∘c2=c3c1∘c3=c2c2∘c1=c3c2∘c3=c1c3∘c1=c2c3∘c2=c1 が確かめられるので、V の任意の2つの元を演算させても、やはり V の中にあることが分かる。 これより、V は群となっていることが示された。