整数 $n$ に対して、写像 $L_n = z^n$ は次で定義される $\mathbb{T}$ からそれ自身への準同型写像であることを示せ。
\begin{align}
\mathbb{T} &= \{z \in \mathbb{C}| |z| = 1\}
\end{align}
また、$L_n$ の核を求めよ。
任意の $\mathbb{T}$ の元 $z_1, z_2 \in \mathbb{T}$ は $z_1 = {\rm e}^{i \theta_1}, z_2 = {\rm e}^{i \theta_2}$ と書ける。ここに $\theta_1, \theta_2 \in \mathbb{R}$ とする。
このとき
\begin{align}
L_n(z_1 \cdot z_2) &= L_n({\rm e}^{i (\theta_1 \theta_2)}) \\
&= {\rm e}^{i n (\theta_1 + \theta_2)} \\
&= {\rm e}^{i n \theta_1} \cdot {\rm e}^{i n \theta_2} \\
&= L_n(z_1) \cdot L_n(z_2)
\end{align}
が成り立つので、$L_n$ は準同型写像である。
また、$L_n$ の核は
\begin{align}
L_n(z) &= 1 \\
{\rm e}^{i n \theta} &= 1 \\
\theta &= \frac{k}{n} 2 \pi\ (k = 0, 1, \cdots, n – 1)
\end{align}
と求まるので
\begin{align}
{\rm Ker}L_n &= \left\{{\rm e}^{i \frac{k}{n} 2 \pi} \middle| k = 0, 1, 2, \cdots, n – 1\right\}
\end{align}
と求まる。