解析

Cauchy-Schwarz(コーシー=シュワルツ)の不等式

$2 n$ 個の実数、$a_i, b_i \in \mathbb{R},i = 1, 2, \cdots, n$ について、次の不等式が成り立つことを示せ。
この不等式は、Cauchy-Schwarz(コーシー=シュワルツ)の不等式と呼ばれている。
\begin{eqnarray}
\left(\sum_{i = 1}^n a_i b_i \right)^2 \le \left(\sum_{i = 1}^n a_i^2 \right) \left(\sum_{i = 1}^n b_i^2 \right)
\end{eqnarray}
ここで、等号成立は、$a_1 : a_2 : \cdots : a_n = b_1 : b_2 : \cdots : b_n$ が成り立つ時である。

次の関数 $f(x)$ を考える。
\begin{eqnarray}
f(x) = \sum_{i = 1}^n \left( a_i x – b_i\right)^2
\end{eqnarray}

$f(x)$ は、全ての $i$ に対して $a_i = 0$ でない限り $x$ についての2次関数となる。
全ての $i$ に対して $a_i = 0$ となる時には、明らかに不等式が等しいことが分かるので、少なくとも1つの $a_i$ について $0$ ではないとする。

明らかに、$f(x) \ge 0$ であるので、この2次式の判別式は $0$ 以下である。
従って
\begin{eqnarray}
f(x) &=& \left(\sum_{i = 1}^n a_i^2\right) x^2 – 2 \left(\sum_{i = 1}^n a_i b_i\right) x + \left(\sum_{i = 1}^n b_i^2 \right)
\end{eqnarray}
の判別式を考えると
\begin{eqnarray}
\left(\sum_{i = 1}^n a_i b_i \right)^2 – \left(\sum_{i = 1}^n a_i^2 \right) \left(\sum_{i = 1}^n b_i^2 \right) \le 0
\end{eqnarray}
となり、求める不等式が得られる。等号成立は、全ての $i$ について $a_i x – b_i =0$ なる時であるので、等号成立条件も得られる。