代数学

自己同型群の性質

G=Z/2Z×Z/2Z とおく。
G の自己同型群 Aut(G)S3 と同型であることを示せ。

G=Z/2Z×Z/2Z の元として、e=(0,0),a=(1,0),b=(0,1),c=(1,1) の4つの元を考える。ここで、G の元はこの4つに限られる。

任意の Aut(G) の元 f は準同型写像であるので、G の零元である ee に移す。
すなわち、f(e)=e となる。
従って、f は零元 e 以外の元 {a,b,c} の置換を与える。
この対応により写像 ϕ:Aut(G)S3 を作ることが出来る。
あからさまに、写像 ϕ を書けば fAut(G) に対して
ϕ(f)(e)=eϕ(f)(a)=f(a)ϕ(f)(b)=f(b)ϕ(f)(c)=f(c)
となる。

このとき、写像 ϕ は群の同型写像となっていることが分かる。
すなわち、f1,f2Aut(G) とするとき
ϕ(f2f1)=ϕ(f2)ϕ(f1)
となり、群の準同型写像であることが分かり、さらに、ϕ は全単射である。

従って
Aut(G)S3
が言える。