代数学 自己同型群の性質 admin 2023年11月7日 G=Z/2Z×Z/2Z とおく。 G の自己同型群 Aut(G) は S3 と同型であることを示せ。 G=Z/2Z×Z/2Z の元として、e=(0,0),a=(1,0),b=(0,1),c=(1,1) の4つの元を考える。ここで、G の元はこの4つに限られる。 任意の Aut(G) の元 f は準同型写像であるので、G の零元である e を e に移す。 すなわち、f(e)=e となる。 従って、f は零元 e 以外の元 {a,b,c} の置換を与える。 この対応により写像 ϕ:Aut(G)→S3 を作ることが出来る。 あからさまに、写像 ϕ を書けば f∈Aut(G) に対して ϕ(f)(e)=eϕ(f)(a)=f(a)ϕ(f)(b)=f(b)ϕ(f)(c)=f(c) となる。 このとき、写像 ϕ は群の同型写像となっていることが分かる。 すなわち、f1,f2∈Aut(G) とするとき ϕ(f2∘f1)=ϕ(f2)∙ϕ(f1) となり、群の準同型写像であることが分かり、さらに、ϕ は全単射である。 従って Aut(G)≅S3 が言える。